研究概要:量子多体系の実験物理学
電子の量子的性質と電子間相互作用を起源として、著しく非自明な物性が発現することがあります。 超伝導、分数量子ホール効果、近藤効果などがその代表例です。 これら「量子多体系」の特異性は、その素励起の性質としてひときわ鮮やかに観測される場合があります。 例えば分数量子ホール系における素励起(準粒子)は、素粒子であるはずの電子1個の電荷(素電荷)よりも小さな分数電荷を持つことが確かめられています。 またこの準粒子は、ボーズ統計・フェルミ統計と異なる量子統計(エニオン統計)を持つことが知られており、トポロジカル量子計算への応用が期待されています。 私たちは、量子多体系の素励起を観測・制御することにより、電子や光子などの自然な粒子では実現できない、新奇な量子技術の確立を目指して研究を行っています。
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